Jul 06, 2009
信頼性の高い塾講師と会うことができた
娘が高校受験の塾にお世話になるまで、塾講師の信頼を持っていませんでした。子供を手玉に金儲けしているという考えしかありませんでした。しかし、偶然にも娘が選択してきたのは、塾講師がよく、指導はもちろん、彼らのメンタルケアをしっかりしてくれました。不安定な時期を最後まで自分を犠牲にせずにやっていくのは、先生方のおかげだと思っています。家庭教師は1対1で勉強するので、その人の学歴よりも人が重要です。学歴の高い人の中にはなぜ知らないところか理解できないという人もいますので、学歴だけを重視すると失敗します。そこで家庭教師は知っているコネをたどっても、ある程度相性が合うか合わないかどうかを判別するのが良いと思います。
舞台は20世紀初頭、南仏プロバンスの山岳地帯。荒廃した山に寡黙(かもく)な羊飼いの男が一本、また一本と木を植えてゆく。見返りを求めない、その孤独な作業は数十年続き、そこはやがて緑あふれる森になった−。
仏作家、ジャン・ジオノ(1895〜1970年)の原作をもとにしたアニメーション「木を植えた男」(1987年)は、カナダ・ケベック州在住の世界的アニメーション作家、フレデリック・バックさん(87)の代表作だ。
柔らかく温かみのある独特の画面は、つや消しのアセテートフィルムに色鉛筆で描かれた。限られた資源を奪い合っていた人間が、自然の回復により心豊かに暮らし始める物語は、世界各地で植樹運動を触発したとされる。
この作品と「クラック!」(81年)で2度も米アカデミー賞短編アニメーション部門を受賞。両作品を含む4作品が東京・神田神保町の神保町シアターで上映されている。同時に東京都現代美術館(東京都江東区)では、アニメ原画や絵画、イラストなど約1千点で創作活動を振り返る「フレデリック・バック展」が開催中だ。
バックさんは独仏国境のアルザス地方の村に生まれた。少年期に家族とパリに移ったが、第二次世界大戦が始まり、ブルターニュ地方の町レンヌに避難。ドイツ占領下、美術学校の恩師から贈られた言葉が、芸術家としての基本姿勢となった。
「日々姿を変えてゆく世界をよく観察し、すべての物を描きとめ、記録せよ」
自然と人々の営み、爆撃で破壊された街…。展覧会場には絵画、スケッチなどが多数紹介されている。
戦後、結婚を機にカナダに移住。放送局でイラストレーターとして働き、初めてアニメーション制作を手掛けたのは40代半ば。作品は9本と多くはないが、どれもメッセージ性は強い。自然と生態系の破壊に警鐘を鳴らした「大いなる河の流れ」(93年)は、身近な環境の変化を克明にどこまでも美しく描いた力作だ。
7月に来日した際には、自らの仕事を「平和で命輝く世界を尊重し、それを破壊しようとする欲望に対し再考を促すもの」と説明。「素晴らしくももろい生命が未来に残りますように…」とあいさつした。
バックさんを敬愛するスタジオジブリのアニメーション作家、高畑勲さん(75)は、今の日本で展覧会が開かれる意義をこう語った。「東日本大地震と大津波、原発事故に見舞われ、われわれは今後どういう日本を作っていくべきかを考えている途中ですが、バックさんの作品は多くの示唆を与えてくれると確信しています」
展覧会、映画上映ともに10月2日まで(展覧会は月曜休)。(黒沢綾子)
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今年5月6日に亡くなった、作家、団鬼六(だんおにろく)氏の絶筆で、病床で書き続けた作品は、世間のイメージとは違い、愛犬についての心のこもった、あたたかい文章だった。鬼六氏について、世間のイメージは官能小説の大家で、作品から怖い人ではないかと思われているようだ。
私自身、25年ほど前に知己を得て、世間のイメージとはまったく違うその人柄に、最初は戸惑いもあったが、文体だけでなく、その人柄にも惚れた。人に聞かれると「自分では古新聞も縛れないような人」と、説明するようにしていた。
鬼六氏は、死について、常々「人間は死ぬとゴミです。生前にいいことをやって、極楽浄土に行くというのは精神衛生的にはいいが、人間は死ぬとゴミです」といっていた。とはいっていても、「人の記憶の隅に残るような生き方ができれば本望だね」とも。
にぎやかなことが好きで、春先には必ず大勢の編集者を集めては、花見をした鬼六氏だが、「本当は紅葉が好きなんだ」と。今は、静かな東京の玉川上水駅そばにある墓地に眠る。
絶筆のこの著書は、「私は無類の犬好きである」ではじまる。アリスの名前は、有栖川(ありすがわ)公園のそばのペットショップで買ったからそう名付けられた。鬼六氏に「板チョコに目がない太めの愛人犬」と、いわれるようになる。鬼六氏が何でも食べさせ、かわいがり過ぎて、あまりにも体重が増えた。本のなかでは主人である作家と親密である写真がこれでもかこれでもかとあふれている。
自宅を訪ねると、アリスは今でも必ず玄関先まで出迎えに出てくれる。大きな体をすり寄せてくる。「男性が来ると、必ずそうなの」と、夫人はいう。部屋のなかでは、いつも横になっている。アリスは今では奥さんにべったりとくっついているとか。ただ、主人が亡くなっても、体重が増えたままなのは変わらず、散歩にも思うようには行けないのが悩みだ。アリスは、7月末、これまで住み慣れた家を引っ越した。(ブックマン社・1500円)評・松垣透(文化部編集委員)
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